今は若い人の中にも着物ファンが増えて、街中でも着物を着た若い人を見かけることも多くなってきました。
でも、私の世代は小さい時は毎年お正月には着物を着て、勿論七五三のお祝いも着物でしたのですが、中学生くらいからはウールの絣柄の着物を持っているくらいでした。
大学生になり、お正月も友人達と初日の出を見に行ったり、初詣に行くようになると、やはり洋服の方が歩きやすいので、段々着物を着なくなっていきました。
その辺りで「成人式」です。
小さい頃着物が好きで、お正月は「早く着せて」と母にせがんだ私ですが、成人式の振袖は姉のものを着用し、11月頃に写真館で前撮りをしたら、成人式当日には振り袖も着ず、成人式の会場にも行きませんでした。
会場自体が、自分が毎日通っている大学だった所為もありましたが。
その後、私は友人達の中で一番最初に結婚したので、その後友人達から結婚式の招待を受けました。
母は「結婚してすぐは振り袖を着ても構わないものだから、着ていらっしゃい」と言いましたが、私はドレスの方が華やかな気がして、結局振り袖で友達の結婚式に出席したことはありませんでした。
私より結婚が遅かった姉は、何度も振り袖でお友達の結婚式に出席したようで、「充分元は取ったワ」と言っていました。
私の結納の時は母が振り袖を着付けてくれました。
そして、結婚して初めてのお正月、夫の実家に挨拶に行く時も、その前に私の実家に寄って結婚した時に作った訪問着を着付けてもらって行きました。
それから1,2年後、従妹の結婚式にもその訪問着を着るように母からのほぼ「命令」。実家で母に着付けてもらって出席しました。
でも、それから20年程は一度も着物を着ませんでした。
娘の成人式の時、家族で写真を撮ろうということで、20年ぶりで着物を着ました。やっぱり紐が少しキツイですね。
そして一番最近着たのは、子供の結婚式での留袖です。この留袖も母から「私はもう年だからお洋服で出るわ」ということで下りてきたものです。
子供のお婿さんのお姉様は、普段から着物を着慣れているので、結婚式当日も自分で振袖を着ていました。
私もずっと着物を自分で着たいと思いながら、まだ着付け教室に行っていません。日本人ですから、不思議なことに、着物を着れば最低限の歩き方や所作は身体が覚えているのですね。
これなら今からでも間に合うと思いますので、着物を自分で着られるようになりたいと思っています。